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禁煙外来

ニコチン依存症とは

タバコを吸うことは趣味や嗜好でしょうか? 答えは“ノー”です。タバコは吸う人自身はもちろん、周りにいる人にも健康被害を及ぼす可能性があります。 実際、多くの人がタバコは体に良くないと思いながら吸い続けています。それなのに、なぜやめられないのでしょう? それは、タバコに含まれるニコチンが、麻薬やアルコールと同じような強い依存性をもつ物質だからです。 タバコを吸うと、ニコチンが数秒で脳に到達し、快感を生じさせる物質(ドパミン)を放出させます。 ドパミンが放出されると、タバコを吸っている人は快感を味わうことができます。同時に、またもう一度タバコを吸いたいという欲求が生じます。 その結果、次の1本を吸って再び快感を得ても、さらに次の1本が欲しくなるという悪循環に陥ります。 このように喫煙が習慣となり、やめられなくなってしまった状態を「ニコチン依存症」といい、現在では治療が必要な病気とされています。 今の時代、もはやタバコは趣味や嗜好ではないのです。

タバコの害について

喫煙者の寿命は、タバコを吸わない人と比べて約10年短くなることが分かっています。 単なる寿命だけではなく、健康寿命(自立して元気に過ごせる寿命)も短くなってしまいます。一体なぜでしょうか? タバコの煙には、ニコチン以外にも4000種類以上もの化学物質と250種類以上もの毒物や発がん性物質が含まれており、 喫煙により心筋梗塞といった心血管疾患や脳梗塞、くも膜下出血といった脳卒中、肺気腫のような慢性閉塞性肺疾患(COPD)、 糖尿病、骨粗しょう症など様々な病気の発症リスクが高まります。タバコと“がん”といえば肺がんを連想されると思いますが、 他にも口腔がんや喉頭がん、食道がん、胃がん、膀胱がん、子宮がんなど、全身のあらゆる部位の“がん”のリスクとなります。 女性においては、妊娠前後の喫煙が不妊リスクの増加や子宮外妊娠に関与し、妊娠中の前置胎盤や胎盤早期剥離のリスクとなりますし、 産まれた子供の乳幼児突然死症候群のリスクも高めます。そして、タバコは何よりも美容の大敵です! タバコを吸う人は、老け顔になりやすいです(スモーカーズフェイス)。タバコを吸うことのメリットは何一つなく、まさに“百害あって一利なし”なのです。

スモーカーズフェイス

40代女性が、タバコ一日20本を吸い続けた10年後の顔(写真右側)。しわの増加、皮膚のたるみ、肌のくすみ、目の周りのクマ、歯の変色などが見られる。


受動喫煙とは

現代社会では、他人のタバコの煙を吸う“受動喫煙”も大きな問題となっています。 タバコの先から立ち上がる煙は、喫煙者が直接吸い込む煙よりもずっと多量の有害物質を含んでいます。 受動喫煙でも喫煙者と同じように、心筋梗塞や肺がんなど様々な疾患のリスクが高まりますし、赤ちゃんでは乳幼児突然死症候群のリスクが高くなることが分かっています。 タバコを吸う人は吸わない人といても健康被害はありませんが、吸わない人は吸う人といると知らぬ間に害を受けている可能性があるのです。 公共の場や職場などで法的に受動喫煙を防止した結果、心筋梗塞や脳卒中が減少した事例がいくつも報告されており、受動喫煙防止の重要性がうかがわれます。

禁煙治療について

日本では、2006年よりニコチン依存症に対する保険診療が可能となりました。 禁煙治療の通院期間は3か月で、費用は5回の受診とお薬代で計2万円以内となります(3割負担の場合)。 お薬には飲み薬と貼り薬があり、飲み薬の場合は、最初の1週間だけタバコを吸うことが許容されます。 現在、日本の喫煙率は18.3%ですが、大阪府はどれくらいかご存知でしょうか?大阪府の喫煙率は約19%で、 大人の5人に1人は喫煙者ということになります(最多は北海道の22.6%、最少は奈良県の15.1%)。 ただし、21大都市別という形で喫煙率を見ると、最近では大阪市が22.2%と一番で、飛びぬけて高くなっています。 このページをご覧になられた喫煙者のあなた、良いきっかけと思って禁煙治療を受けてみませんか? 思い立ったが吉日です。ご自身のため、周りの人のために禁煙治療にトライしてみましょう!

診療時間

11:30~12:00 (完全予約制) 笠原洋一郎 笠原洋一郎

外来担当医のご紹介

笠原 洋一郎
笠原 洋一郎

循環器内科部長/心臓血管センター長

資格
日本内科学会総合内科専門医
日本循環器学会循環器専門医
日本心血管インターベンション治療学会専門医
日本禁煙学会認定指導医